LAMEのエンコードモード

LAMEはエンコードの際、固定ビットレート(CBR)、平均ビットレート(ABR)、可変ビットレート(VBR)の3つのうち、いずれかのモードを使ってエンコードを行う。

固定ビットレート(CBR)

CBRは、デフォルトであり最も基本的なエンコードモードである。

このモードではファイル全体でどの部分でも同じビットレートを用いる。そのため、符号化が困難な部分も容易な部分も同じビット数が割り当てられるため、音質がまちまちである。つまり、符号化が複雑な部分は容易な部分に比べて低音質となる。

CBRには、出来上がるmp3のファイルサイズが正確に予測できるという利点がある。

平均ビットレート(ABR)

ABRモードでは、複雑な部分にはより高いビットレートを割り当て、さらに全体としては指定した平均ビットレートを維持する。結果としてABRはCBRよりも高音質となり、なおかつファイルサイズも狙い通りに出来上がるため、CBRに比べ推奨されている。

このモードは別の圧縮技術であるAAC, Liquid AudioのVBR処理に類似するものである。

可変ビットレート(VBR)

VBRモードでは、ビットレートを指定するのではなく、音質を指定する。エンコーダは各部分に費やす最適なビット数を選び、ファイル全部分において与えられた音質を維持するようにエンコードを行う。このため、同程度の(平均)ビットレートでも上記2つのモードに比べて高音質なデータが生成される。

VBRはクオリティーを指定することが出来るという利点があるが、一方、最終的なファイルサイズが予測できないという欠点がある。